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神戸・六甲、六珈でコーヒー飲みながら近代にタイムスリップ

阪急神戸線で梅田から三宮に向かう途中のことです。大阪を超えてから見える神戸の街並みはとても綺麗でした。碁盤の目のように整然と並んだ住宅街。電車の車窓からは道が奥まで一直線に伸びているのが見えます。ここまで緻密に計画された街並みは、東京ではなかなかお目にかかれない景色だと思います。

静かな街の、静かな、そして穏やかなカフェ

始発の梅田から十三、西宮北口、岡本と過ぎていき、着いたのは六甲駅。住宅街へと向かう駅の出口はとても静かでした。休日の昼間だからなのか、たまに走るのを目にするバスと車はありますが、歩く人はあまりいません。

「わりと静かだなぁ」と思って住宅街へ進むと、看板もなく、ただひっそりと佇んでいる建物があります。それが六珈というカフェです。

外観からはカフェであることが一見するとわかりにくく、さらには少し前近代的な曇りガラスのドアからは店内の様子が見えません。ドアを開けると中はやはり前近代的な店内でした。


印象的だったのが、店主がずっとコーヒーの抽出中に全くコーヒーから目を離さないことなんですよね。一杯ずつ丁寧に時間をかけて抽出していて、フィルターに入ったコーヒー豆を、最初はゆっくりと「の」の字を描きながら湯を注ぎ、コーヒー豆が膨らみ始めたら素早くまたもや「の」の字を描く。いつの間にかコーヒー豆がフィルターから溢れそうになっています。その一連の作業中、ずっとコーヒーが滴っているのを見守っているわけです。
側には注文をとったり、サイドメニューを作る妻の姿。家族でカフェを経営しているようです。今回注文したのが、アイスカフェオレ。上と下のコントラストが美しい。

「何もない」というインテリア

店内の照明は実に弱い。自然に入ってくる太陽の光。それが室内の明るさなんです。光で自然と同化した建物。

カフェといえばイタリアのバーのような、アメリカの西海岸のようなインテリアにしているのが定番です。六珈には洒落たインテリアが何もなく、着飾らないんです。

簡素な作りの建物に質素なテーブルと椅子を置いた店内には、1杯のコーヒーに神経を注ぐ店主とそれを支える妻、静かに想い想いにコーヒーを楽しむお客さんたち。パソコンを開くような雰囲気は微塵もない。
店内の静けさは六甲の静けさと同化していて、この街にこのカフェがある理由は何もない、飾り気のなさにあるのだろうと思います。

店名 六珈(ろっか)
住所 兵庫県神戸市灘区八幡町2-10-5
アクセス 阪急神戸線 六甲駅 徒歩3分

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